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  検 査 千夜一夜  (地盤と地震)

3夜目

液状化と住宅

 今年の1月中旬から1ヶ月弱にわたり、ある法人からの依頼で能登半島地震により新潟市内に発生した液状化により災害を受けた住宅の調査に行きました。液状化による災害は地震による揺れ災害と大きく異なります。それは地盤(特に砂質地盤)の流砂現象で家が沈下してしまう事です。(もちろん粘土層でも圧密沈下は発生します)その沈下による家の基礎の傾斜状況が大きく「変形傾斜」と「一体傾斜」の二つに分けられます。                 1.変形傾斜-基礎のあちらこちらが別方向に沈下し傾く状況                    2.一体傾斜-基礎全体がどちらかの方向に沈下し傾く状況

今回の調査では新耐震基準前に建てられた住宅と基準後に建てられた住宅の両方を調査できましたので比較しながらお知らせしたいと思います。

新耐震基準前の住宅:ほとんどの家が変形傾斜と思われます。古い家が多いのでほとんど瓦屋根で太い柱梁で構成され、壁は新潟に多い砂壁です。屋根が重いので揺れによる構造体の変形で壁天井の傷みが多く、特に扉やふすまの開閉不能が多く見られました。特徴的なのは液状化による基礎の変形で家の中心から前後左右の床の傾斜方向がばらばらでした。また、床の中央部がむくれ(床の盛り上がり)ている家もありました。これは無筋の布基礎とツボ基礎工法が原因と思われます。

新耐震基準後の住宅:ほとんどの家が一体傾斜です。軽い屋根で耐震壁や柱梁には補強金物が使用されているため壁天井に傷みがある家が少なく中には全然傷みがない家もあり驚きました。ただし液状化の影響で家全体がどちらかの方向に傾いています。(家を箱体として考えると分かり易い)これは鉄筋で補強された基礎/耐圧スラブが布基礎の様に折れることなく沈下したためと思います。しかし傾斜も0.5度以上あると扉は傾斜方向に開いてしまい、歩くと傾斜方向に身体がもっていかれます。平衡感覚がおかしくなり生活できないといわれてました。                           

新耐震基準で建てられた家は地盤さえ堅固であれば地震で倒壊する可能性は少ないと感じました。ただし本当にそのように工事されていることが条件です。

そのため、どこにも遠慮をしない独立した第三者検査会社の検査が必要だと思います。  

                                  2024.02/24

 

4夜目

被害を受けやすい地盤

 地盤による建物被害は多く、被害額も多大になるので注意が必要です。近年では、家の建設をする前に敷地内に5ヶ所以上の地盤調査(主にSWS調査)をすることが決められています。しかし地盤が悪くても多額の地盤改良費用の問題で改良工事の必要性を説明しない悪質業者もいます。 前記しましたが、地盤調査は必ず行わなければなりません、調査後地盤調査報告書が調査会社より建設業者に提出されますから、皆様は必ず調査報告書内容をご確認ください。素人なので分からないを思われる方もいらしゃると思います。地盤の種類を下記しますので地盤調査報告書と見比べてご確認ください。                                1.軟弱地盤:腐葉土、泥土などで構成された厚さ3m以上ある地盤。不同沈下を起こしやすく極めて悪い地盤です。                                        2.異種地盤:同一敷地内で切り土と盛り土が共存してる場合が有ります、この場合、地震時に地盤の揺れが異なり不同沈下などを生じる可能性が有ります。                      3.盛り土の地盤:盛り土造成後数年間上部より圧力を加え続け地盤を圧縮安定させていない場合は家の重量により不同沈下を起こす可能性が有ります。                        4.緩い砂質地盤:地下水位が高い砂地盤(埋立地/河川に近い地域)は地震時に砂粒子の結合が崩れ、水と砂が上昇し地表に噴き出す液状化を起ことがあります。 

 ご心配の場合は地盤調査報告書を読み解くことができる検査会社にご相談ください。 

                                  2024.02/26

 

5夜目

建物が地震で壊れる原因

地震時に建物が壊れる原因をみますと大きく3つの原因があります。                                          1.地盤の変動が主な原因による倒壊                             2.建築部材や接合部分の不具合で原因で倒壊                         3.建物の揺れが地面の揺れと共振したことが原因で倒壊   

この中で住宅の工事途中で原因が作られるのが2となります。そこで2につて詳しく記載したいと思います。                                           ① 建物の柱や梁などの構造上主要な部分に地震時に発生する引張力や圧縮力に対して対抗できないような脆弱な部分があり折れたり、曲がって建物が倒壊する:原因は構造計算間違い、施工不良です。 ② 各部材(柱、梁、壁等)の強度は問題ないのに基礎と土台、土台と柱、柱と梁などの接点の接合方法や接合部材が脆弱なためにその部分が地震の揺れで破損し倒壊する:原因は施工不良です。    ③ 耐震壁の配置バランスが悪かったり、建物の一部に偏って配置されたり、上下階の壁バランスが偏っているために地震時に建物の一部に大きな力が加わり、そこにねじれが発生し崩れるように倒壊する:原因は設計ミス、構造計算の不備

人が介在して設計、工事されていくのでミスは起こりますが、設計中の確認、工事途中の管理について相談できる施主側の建築技術者が必要です。 ご相談ください 

                                  2024.03/06

 

夜目

建物が地震で壊れる原因

建物は構造や高さにより一番揺れ易い固有の臭気を持ってます。住宅の固有周期も同様で合板を用いた建物やツーバイフォ-工法では比較的短い周期で揺れますが、軽量鉄骨型のプレハブ構造ではやや長い周期となりゆっくり揺れます。木造軸組工法の住宅はその中間的な周期で揺れます。

重い屋根の住宅と軽い屋根の住宅を比較すると、重い屋根の方が周期は長くゆっくり大きく揺れますが、軽い屋根の住宅は比較的ガタガタと小刻みに揺れます。当然周期の長い住宅のほうが揺れ幅は大きくなり易く、柱、梁、筋交い、そして各接合点での部材の変形も大きくなり易いので耐震性は弱くなります。住宅は構造形式が多様で一概に言えませんが0.2~0.4秒くらいの周期で揺れる場合が多く、筋交いや壁量を多くしたり、屋根を軽くしたり基礎に耐圧スラブなどで強固に作ると揺れの周期は短くなりガタガタとした揺れ方に変化するので各部材や接点に大きな変形を発生しにくくなります。また力の加わり方で柱に1トンちかい力で柱を土台から引き抜くように作用するっ事が有ります、土台と柱の接合や基礎とアンカーボルトの接合も大事なポイントです。(地震に強いマイホームつくりより抜粋)

 人が介在して設計、工事されていくのでミスは起こりますが、設計中の確認、工事途中の管理について相談できる施主側の建築技術者が必要です。 ご相談ください 

                                  2024.03/23

 

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