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17夜目
皆さんが行える劣化診断(一次診断)について
建物の外観や外周を観察し、劣化やその兆候、劣化を誘発する状況を抽出します。
1. 劣化発生をもたらす水分浸潤の兆候。 外観の割れや亀裂、塗装面の劣化(浮き、剥がれ、変色、しみ)鉄部の錆び、瓦のズレや割れ、周辺土壌の基礎部の色や濡れ具合、建物の方位と日当たりや風通しの悪い部分、雨樋の不具合、軒の出と壁の仕上げ状態による雨仕舞の不具合、立木と枯れ葉の手入れ不足(近隣の枯れ葉も含む)排水経路の不具合等。
2. 構造の劣化の兆候。 壁、柱のゆがみやずれ、屋根小屋組みの変形、軒の垂れ下り、外壁の亀裂などがあります。これらは生物劣化の結果起きたともいえるし、さらなる生物劣化を誘引する兆候でもあります。
3. 生物劣化の兆候。 * 外部暴露(露出部)木材の変色(白色化や褐色化)⇒カビか腐朽か? * 湿っている、白い綿状の付着物⇒腐朽が進行中、腐朽が起きる可能性がある * 縦横の細かな割れ⇒腐朽の後期か? * 木材等の割れ部に土が詰まってる⇒シロアリか? * 木部に直径1~2mmの多数の穴⇒シバンムシか? * 基礎外周部に蟻道⇒シロアリ * 羽蟻やその羽を見かける⇒シロアリか? * 外壁(特に北面)が緑色に⇒苔、藻類か? * 土の塊が付いている⇒ハチ? 等 2024/05/15
18夜目
建物の内部を観察し、異常や劣化の兆候を検出する際のポイントを下記します。
1. 劣化発生を予測させる水分浸潤の兆候 壁--クロスや塗装面の劣化(浮き、剝がれ、変色、亀裂がある。水シミがある、湿っている)雨漏れ、漏水 等。
2. 構造の劣化の兆候 床の軋み、浮き、へこみ等、 建具の建付け不良(開閉しにくい)、壁柱の歪みやズレ、タイルの亀裂、壁クロスの亀裂、
3. 生物劣化の兆候 床下や天井裏については、前述の建物周囲の調査ポイントを参照ください。それに加えて壁・建具や家具の周辺に細かなパウダー状の粉が落ちている。ーーキクイムシ? 芥子粒上の粒子が散乱しているーーシロアリか? また、家の使用状況(開けない扉、タンスがある、通気や換気具合が悪い部屋がある)等により劣化の進行は違いますが、出来るだけ窓を開け換気や通気を心掛けるようにしてください。
次回は床下のポイント
19夜目
生物劣化の温床は床下です。水分との関わりで一番重要な領域になります。
1 劣化発生をもたらすさせる水分浸潤の兆候 床上からの漏水や水分の浸潤、コンクリート製の基礎や土間、それらに生じた亀裂等からの水分の浸潤、換気口からの湿った空気の入り込み、配管や金属部分での結露、基礎表面の結露等。
2. 構造の劣化の兆候 コンクリート基礎や土間に生じた亀裂、隙間、地割れ等
3. 生物劣化の兆候 * コンクリート基礎や束に這い上がる蟻道=シロアリ * 土台、根太、大引等についた蟻道や蟻土=シロアリ * 木部の変色(白色化)や褐色化=カビか腐朽か? * 湿ってる、白い綿状の付着物=腐朽が進行中 * 縦横の細かな割れ=腐朽の後期か? * 羽蟻の羽がある=シロアリか?
次回は天井裏のポイント