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建築工事の瑕疵責任について

瑕疵問題の技術的側面-2

瑕疵か否かを判断する際には建物の生産過程における様々な問題を把握する必要があります。ここでは、瑕疵判断における技術的側面から見てみたいと思います。

2. 設計の観点から :前述しました様に、設計は建築主の要求に対して設計者の創造性を発揮しつつ、ある一定の答えを出す作業であるため、基本的には建築主の要求が設計内容に反映されているか否かの問題は有りますが、建築主の要求に関して生じるトラブルの緒因子を中心に述べたいと思います。

① 建築主の要求の曖昧さ:例えば、「できるだけ静かな住宅」を建てて欲しいといった要求が建築主から出されることがあります、こうした要求はかなり主観的で抽象的です。そのため、この様な場合「できるだけ」の意味や「静かさ」の具体的な基準をめぐって発注者の意図と設計者の理解に相違が生じることがある。したがって、設計者は建築主の要求をできるだけ客観化・具体化する能力が必要です。

② 建築主の要求の相互矛盾ないし要求の非現実性:建築主から様々な要求が出される場合、設計者は各要求の相互調整を行うがその過程で、要求相互に矛盾がないかあるいはその実現性に支障が生じることがある(例えば予算との関係、構造との関係)。この様な場合、設計者としては要求の優劣についてできるだけ建築主と打ち合わせを行い決定していくことになりが、仮に建築主が全ての要求を満足する設計を行なう事に固執した場合、事実上設計不可能という事態に陥る可能性もあります。この様な事態が生じた場合、建築主の帰責事由によっつて設計業務を遂行できなくなっつたのであるから、設計者からの契約解除が認められると考えられる。(民法453条)

③ 要求の時間差:建築主の要求は、設計契約の締結時に示されていることもあるが、むしろその後の打ち合わせを通して次第に明らかになったり、変更されることが多いです。この様な場合設計者はすでに遂行してきた計画をその都度変更することとなるが、ある程度はやむを得ない。しかしこうしたことが原因で、期日までに業務を終了できなくなったり、構造計画そのもののやり直しといった事態にまで発展することもあります。この様な場合設計者は債務不履行責任を負わないと考えられ、構造計算のやり直し等が発生した場合はその分の追加請求ができると考えられます。 

④ 情報の偏在:設計という専門的な情報に関しては、基本的に設計者に情報が偏在し、かつ非専門家には理解できないことが多いため、建築主と設計者の間でコミュニケーションがうまく取れない事が多い。よって設計者は適切な説明をするム義務が求められる。 

                             2024/05/21                

 

 

 

 

 

 

 

3. 工事監理の観点から (設計者が監理をする場合)

 ① 工事の「確認」の意味: 工事監理の中核的業務は、工事が設計図書どおりに実施されているか否かを「確認」することである(改正建築士法2条7項)。したがって、施工上の瑕疵が発見された場合、そのことをもって直ちに工事監理者のミスであると考えがちです。しかし、そもそも工事監理者が、施工者の実施する工事全てを隅から隅まで確認することは事実上不可能です。したがって、「確認」といっても例えば、鉄筋の品質については、施工者の提出する品質確認書の確認、コンクリートの品質については施工者から提出される配合表やテストピースの検査結果などの確認で足りると考えられる。一方、配筋など目視での確認で十分とされる場合もある。。この場合でも、現実に打設されたコンクリートにおける鉄筋のかぶり厚さが十分確保されているっ事は事実上確認できないため、かぶり厚さの確認としては、スペーサーの適切な配置などでたりると考えられる。この様に、工事監理者の「確認」は「対象工事に応じた合理的方法による確認」と考えるべきと言われています。こうした考え方は、司会連合協定建築管理業務委託契約約款にも反映されています。

 施工者の能力との相対性: 工事監理は施工者の実施し工事に関する「確認」等の業務のため、その業務量は施工者の能力と相対的です。すなわち、能力のある施工者であれば工事監理者、楽して良い結果がえられるが、逆に能力のない施工者であればどんなに頑張っても良い結果が出ない事が有ります。したがって、工事監理者の良否を単純に完成建物の結果だけで判断することはできません。工事監理者の責任は、あくまで工事監理者の善管注意義務違反の有無で判断すべきであると考えられています。 

 

4.施工の観点から

 施工誤差: 施工は設計図書(設計図及び仕様書)に基づいて建物を完成させる作業です。したがって施工をめぐるトラブルの多くは設計図書との違いを指摘するクレームとして現れるものが多い。しかし、建築工事はハイテクを駆使した工場での生産とは異なり基本的には現場における手作業による一品生産(手造り作品)であり、設計図書と寸分違わぬ建物を作り上げることは実際上困難であってそのには施工誤差という問題を抱えています。したがって、実際の施工が、たとえ設計図書通りでなくても、それが通常生じる誤差あの範囲内であれば瑕疵とはいえません。

② 取り換えの困難性: 建築物に瑕疵がある場合、建築主からすると、不安を抱えた状態での使用を強いられたり、いわば中古品を購入した感覚になるなど、納得できない事が多い。この点、通常の工業製品であれば瑕疵の場合交換も可能です。建築物の場合、一般的に建て替えは認められず、補償または損害賠償の対象となることが多い。(最高裁判決で建て替え費用相当額の損害賠償請求額も可能としている。)

③ 設計内容の影響: 建築主からすると、建築物の不具合が生じた場合その原因が施工者にあるのか設計者にあるのかわからず、とりあえず施工者を訴えるのがほとんどです。しかし、建築物の不具合が設計内容に起因する場合には、基本的には設計者の責任です。(設計施工工事でもクレームは設計者にすべきです)

④ 工事内容の変更への対応: 工事中の内容変更、これは建築主の要求の時間差問題によるものもあるが、ある一つの工事内容の変更は他の変更を生むことが有ります。工事内容の変更は、基本的に設計変更の問題と同様にとらえることが多いです。  

⑤ 工期の不確定さ: 工事請負契約ではほとんどにおいて工期が設定されます。しかし、無理な工期設定は、建物の品質を低下させる大きな要因となるため 完成建物に瑕疵がある場合、無理な工期設定に起因するときは瑕疵担保責任の認定にあたって、建築主の過失相殺が認められるケースも出てきます。したがって、建築主としても、できるだけ適切な工期設定に協力すべきです。                       2024/05/29

次回は瑕疵の判断基準について

 

              

 

 

 

 

 

 

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